せせらぎ緑地にて

親父が近々再度入院するということで、妻と娘を連れて松園の実家に顔を出してきた。今はまずまず元気そうだ。人がいつか必ず死ぬのは仕方ないとして、できるだけ長生きして欲しいし、死ぬ時はあまり苦しまないで欲しいな、と思う。

さて、近所の「せせらぎ緑地」まで妻と娘と散歩に行った。初めは娘が中トトロのバックを乗せてソリを引っ張っていたが、途中から私が娘と、娘がトトロと選手交代。娘のハシャぐ声を後ろに聞きながらソリを引いて一生懸命走るが、ハヒー、歳を感じるぜ。

ソリ遊びはまだまだ平地がメインだ。もう少ししたら坂道も楽しみ出すかな。2021.1.11。

せせらぎ緑地に到着。「せせらぎ」という名の通り小さな流れがある。しかし冬も止まらずに水が流れているのは去年娘と一緒にここに来るまで知らなかった。娘と行動すると、身の回りの実に多くのことをスルーしながら生きていることに気づく。

雪を投げ入れてせせらぎを楽しむ娘。でもこれで満足はしないだろうな。2021.1.11。
や、やはり(゚∀゚;)。案の定水に入る娘。浅瀬で遊び、さらに水の深い方に進もうとしたところでせせらぎから引っ張り出す。これまた案の定娘は怒った(笑)。2021.1.11。
冬に水に濡れて冷たいのは嫌だろう、と思うのは大人の発想なのか。再度せせらぎに入り、満足するまで濡れる娘。2021.1.11。

その後実家に戻って着替えして、昼食。

母にラーメンとオムライスを作ってもらった。すっかり歳をとったが、まだまだ驚くべき素早さで料理を作ってくれる。有り難い。2021.1.11。
親父との交流も楽しんだ娘。前々回の親父の入院前後には、急に親父を避けたんだよなぁ。多分髪が抜けて見た目が変わったからだろうけど、小さい子は敏感だから死相が見えていたんじゃないか?などと半ば冗談に、半ば本気で思う。今娘が親父を避けていないということは、親父はまだ大丈夫なのかもしれない。2021.1.11。
親父にはもちろん長生きして欲しいが、親父が墓に入れば息子も知っている人が来て安心するんじゃないかな、とか思ったりもする。私もいずれ。写真は2020.6.21の生後3ヵ月の息子。

せせらぎ緑地にて(過去写真)

※話の流れで写真を載せるので時系列的に順不同です。

2020.7.12。初夏~夏は紫陽花がきれい。
同じ場所の2019.8.5。娘が1歳のとき。
同じく2019.8.5。しかし子どもって何でこうも水遊びが好きなんだろう。感覚が面白いのかね?(水遊びが苦手な子の親御さんにはスミマセン。)
秋~冬はドングリ拾いが楽しい。ぼんやり写っているのはコナラのドングリ。2020.03.15。
コナラのドングリのアップ。コナラのドングリは春に受粉したものがその年の秋に落ちる(1年成という)。ちなみにドングリには豊作の年と不作の年とがあるが、せせらぎ緑地のコナラは2019年の秋は豊作で2020年の秋は不作だった。
今シーズンはコナラのドングリはまばらだったけど、クヌギのドングリはたっぷりでした。2020.10.25。
2020.11.15。20日ぶりにせせらぎ緑地に来て「やっるっぞ~!!」と意気込む娘。間違いなく、センスオブワンダーの塊だ。
娘がバケツいっぱいに集めたクヌギのドングリ。私も小さい頃夢中で集めたものだが、今は残念ながら集めても特にこれといって楽しくない(笑)。けれど娘が喜ぶ姿を見るのはすごく楽しい。
クヌギのドングリのアップ。クヌギのドングリは春に受粉したものが翌年の秋に落ちる(2年成)。ただし同じ木からは2年に1回しか拾えないという訳ではない。今年の秋には去年受粉して出来たドングリが落ちてくるし、来年の秋には今年受粉したものが落ちる。
2020.3.7。妻が息子の出産後の入院で1週間ほど不在だった頃だ。母親に会いたかっただろうに、寝言以外「お母さん」と言わず、かえってむぞかった。写真は流れにドングリを投げ入れて「どんぐりころころどんぶりこ」を再現している様子。当時はまだあまり歌を歌えなかったが、今は爆発的に進化中。

みはらしの丘について

せせらぎ緑地の近くに「みはらしの丘」もあるのでいくつか写真を載せておく。みはらしの丘からは岩手県民の誇りである岩手山を眺めることができるのだが、うーむ。やはり大変美しい。
岩手山は生まれてから約70万年だという(岩手県立博物館のパネルに書いてあった)。生後6ヵ月で亡くなった息子の命はあまりにも儚いが、長い長い年月を経て今尚在り続ける岩手山からすれば、人の寿命の80年も、息子が生きた6ヵ月も、儚さに大きな差はないのかもしれない。ちなみに計算してみると70万歳の岩手山にとっての80年と6ヵ月は、我々にとっての3.3日と30分にあたる。
それにしても岩手山は一体どんな思いで何百万何千万の人々の暮らしと生き死にを見てきたのだろうか。反対に、何百万何千万の人々は一体どんな思いで岩手山を見つめてきたのだろうかね。

みはらしの丘より。2019.12.9。岩手山がなぜ頼もしいのかについては後日書く。
冬が終わればまた春が来て、白かった岩手山は麓の方から緑色になっていく。みはらしの丘より。2020.5.30。

岩手山を見ると何故だかいつも元気づけられ、気持ちが前向きになる。
息子に会いたい気持ちが消えることは無いが、それはそれとして、今を生きる娘の健やかな成長は保障しなければならない。よーし。親としてしっかり責任を果たすべく、父は努力しますよ。

などと書きつつ、実際は自ら健やかに成長し続ける娘に心から救われる日々なのである。娘よどうもありがとう。

2021.1.11。実家にて。2歳。

(2021.1.14)

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