生まれたよ①

2021年6月19日の朝、いつものように田んぼを覗いてみたら、アメンボの赤ちゃんが沢山泳いでいた。ウチの小さななんちゃってニセ田んぼでちゃんとアメンボが繁殖するとは。私にとってはニセ田んぼだが、アメンボにとっては本物の人生の大舞台だ。田んぼを作った本人としては何だか感慨深いものがある。

ということはもしかすると、この宇宙を作った存在も、他の宇宙を見て、良いなと思って、試しにこの世界を作ってみただけだったりして。

アメンボとカメムシ

アメンボは見た目通りカメムシの仲間だ。でもカメムシの仲間だからと言って臭いにおいを出すわけではなく、そのかわり甘いにおいを出す、らしい。
らしい、と書いたのは私がアメンボの甘いにおいを嗅いだことが無いから。念のためさっき田んぼに行って5匹捕まえて全身くまなく嗅いでみた。だがやっぱり泥のにおい以外、何も感じられなかった。鼻の利く娘に嗅いでもらえば何か分かるかもしれないけれど、刺されたりしたら可哀想なので、取りあえずやめておこう。

5月8日から今までを写真で振り返る

庭に初めに作った田んぼに水を入れた後、10分程度で早速1匹目のアメンボが来たのだった。そんなにすぐに来るということは、アメンボというのはきっとどこだりを飛び交っているものなのだろう。2021.5.8
一般的なカメムシ(これはアカスジキンカメムシ)と比べるとあんまり似ている気はしないけれど…。 2021.6.5
細いタイプのカメムシ(これはホソヘリカメムシ)と比べると、やはり結構似ている。ちなみにカメムシは食べるとパクチーを連想する味がするらしい。まあ、私は一生食べないがね。2021.6.6
庭の田んぼのアメンボは徐々に増えていき、最大で9匹になった。それにしてもよくぞウチのこの小さな田んぼにピンポイントで降りてきてくれた。2021.6.11
ウチの小さな田んぼ。180cm×90cmの極小サイズ。2021.6.11
メスの背中にオスが乗って、交尾。観察している間アメンボたちは相手を変えながら何度も交尾していた…と思うのだが、分からない。もしかして乗っかるだけで何もしていない時もあったのかも。2021.6.12
最大9匹いたアメンボたちが、その後6匹に減ってしまった。多分同じく田んぼを住み家としているアマガエルが食べたのだと思う。今夜はカエルが鳴かないな、と思った翌朝に、アメンボが3匹減っていたから。2021.6.17

今のところカエルは上の写真のオス1匹しかいない。しきりに鳴いているけれど、相手がいないことには気づかないのだろうか。それとも、それは承知の上で鳴いていて、どこか遠くに住んでいるメスがその声を聞きつけてそのうちやって来るのかな。
ちなみにアマガエルは補食されなければ冬に土中で冬眠しながら5~7年生きるそうだ(アメンボの寿命は1~4ヶ月程度)。今年モノにならなくても、数年後にはウチのなんちゃって田んぼでカエルのカップルが誕生するかもしれない。田んぼにおたまじゃくしがいたら、それもなかなか楽しそうだぞ。

そしてようやくここでこのページの主役が登場。新しく生まれたアメンボの赤ちゃんです。人間の赤ちゃんと同じく頭が大きくて短足で全体的に寸詰まりで愛嬌がある。でも人間の赤ちゃんと違って既に相当動きまわるので、スプーンで掬って捕まえるのに多少苦労した。2021.6.19
比較用のつまようじと共に。見ての通りものすごく小さい。写真を撮った後は田んぼに戻しました。2021.6.19

追記(2021.6.20)

サイズ比較で大人と赤ちゃんが接近した写真を撮りたくて、朝しばらくの間アメンボとにらめっこした。意外と時間がかかった。どうやらアメンボの親は赤ちゃんを気にかけたり寄り添ったりはしないらしい。2021.6.20
起きてきた娘と一緒にアメンボの赤ちゃんを観察。アメンボの子どもと人間の子どもの夢の邂逅が素敵。さて、楽しい一日が始まる。2021.6.20

終わりに

アメンボは、交尾後すぐに卵を産み、孵化までに約1週間かかるという。アメンボの交尾を最初に見たのが6月11日だったので、今日19日に見たアメンボの幼虫は孵化後すぐの生まれたてだろう。
この後脱皮を5回して40日くらいで大人になる。田んぼの水を抜くまでの間であと2~3回世代交代を見られる気がするので、次は卵や孵化の様子なども写真に撮れると良い。

…ところで気になっているのだが、「アメンボ」と「田んぼ」、あとは「裸んぼ」とか「美味しんぼ」とかの「んぼ」は一体全体どれも同じものなのだろうか(笑)?

(2021.6.19)
(2021.6.20)

生まれたよ②

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