田んぼ④

2021.7.31に書いた「田んぼ③」の後、ほとんど庭のミニ田んぼについて言及していなかったので、その後どうなったかを振り返っておく。
もうすぐ2022年の、2年目の田んぼ遊びが始まるだろうから、その前に。


では、2021年の8月からスタート。

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田んぼ(大)の稲に穂が生えてきた。鳥はでき始めの固まっていない米を吸うのが好きだ、と読んだ。せっかく出てきたのが吸われたらたまらないので、周りにネットを張って防御。2021.8.8
穂が少しずつ伸びてきた。こんなミニミニ田んぼで本当に稲に穂が付くとは。感動だ。2021.8.22
意外と鳥の気配がない。去年までこの庭に田んぼは無かったんだもの、鳥の界隈でも周知されていないのだろう。稲の生育が良く、ネットから葉先、穂先が出てきたこともあり、結局ネットを撤去した。2021.8.28
田んぼ(小)にも、日当たりの良い側から穂が付き始めた。2021.8.28
夜に稲の様子を見ていて、妙なものを発見。これは、…イモムシの糞ですね。2021.8.28
周りを探したら、うげー、いた。スズメガの仲間の終齢幼虫だ。これはエビガラスズメで、緑色のヤツから、薄茶色、濃い褐色、この個体みたいに黒っぽいヤツ、と色々なカラバリがある。スズメガの幼虫の色はなぜか変化に富む。生存率が上がるからなのだろうけど、詳しい理屈は分からない。しかし昆虫は大好きなのだがなぜか昔から蛾だけは苦手なんだよね。特に蛾の成虫は恐ろしい。2021.8.28
この頃はまだ2021.7.22に放流したトノサマガエル4匹のうち、3匹が生き残っていた。でも結局最終的にはみんな行方不明になってしまった。2021.8.29
ありゃ、干からびたスズメガの幼虫の死骸。あいつか?と思って近づくと、これはセスジスズメ。エビガラの幼虫は蛾になったのだろうか。虫の世界を見てみると、人間に比べてものすごくあっけなく一生が終わる。人として(日本で)生きているとあまり感じないけれど、生きるというのは、なかなかに偶然やら試練やらの連続なんだよなぁ。2021.9.12
さあて、穂が垂れてきたぞ。2021.9.14
2週後。穂が大分色づいてきた。本当は水を抜いて葉も金色になるようにするらしかったのだが、トノサマガエルが3匹快適に住んでいたため、しばらくの間水を張り続けてしまった。来年はカエルを飼うのはやめようか。2021.9.30
記念に、良い具合に実った穂を一房収穫した。自分で育てた初めての米。これは多分一生大事に取っておくだろう。あとは翌年の種もみも確保。予定では2022年も全部で50か所に植え付けるので、1か所5本ずつ植えるとして250粒。種もみが全部芽吹くか分からないので約2倍で500粒+αとした。2021.10.2
葉は青々としているものの、実を剥いてみるとかなり本格的に米である。そして本格的な分、なのかこの頃から鳥についばまれるようになっていく。2021.10.2
ある日の夜に何故か急に思い立ち、田んぼ(大)の稲を収穫することに。2021.10.11
35か所に植えた稲を収穫するのに要した時間は、…なんと10分!あっという間に終了。このあっけなさ、ならば来年は2倍くらい植えようかな?と思ったり。2021.10.11
刈り取った稲の根元を結び、柱に渡した紐にかける。この作業にかかった時間は30分。全部で40分で刈り取り作業が終わってしまった。2021.10.11
翌朝、収穫後の田んぼを眺める。この頃、トノサマガエルが見当たらくなっていた。稲をどけてみてもやはりどこにもいない。稲もなくカエルもいない田んぼを見て、何となく感傷的になる(笑)。夏の夜の夢は印象深い、って感じ。2021.10.12
田んぼ(大)は刈り取ったが、田んぼ(小)は残っている。そして田んぼ(小)の稲が日に日に無くなっていく。犯人は雀。夏〜秋は全く食べられなかったので、油断してネットを外したままにしていたら、結局晩秋にガンガン食べられた。この時期は近辺の餌が次第に無くなり、貴重な食料調達先としてウチの田んぼが雀たちに認知されたのかも。ということで逃げる犯人を激写。2021.10.17
外出から戻って田んぼに顔を出すと、雀たちが一斉に飛んでいく。そして電線にカラリと並んでこちらの様子をうかがっている。まあ私はこの米が無くても飢え死にする可能性はゼロだが、雀たちはこの米が無いと下手をすると死ぬかも知れん。そう思うと収穫せずに置いておくことが人助け、いや鳥助けになるような、徳を積んでいるような気分になってくる。2021.10.17
室内から窓越しに犯人をパシャリ。どうぞ好きに食べてくれ。だがどこかで蜘蛛の糸の蜘蛛みたいに恩返しをしてくれないか?…あれ、それとも過去世もしくは来世の借りを私がいま返しているのか?2021.10.23
干し終わった稲穂から米粒を外す。新聞紙の上で稲穂にお椀を被せ、穂を引っ張り、お椀のフチでプチプチと米を取り外す、というやり方だ。地味な作業だが意外と時間がかかる。結局のんびり3週間くらいかけて全部取り外した。2021.10.23
最終的にこのくらいになった。多分1kg程度か。稲穂1束から茶碗1杯分取れるという話だったので50束だから50膳分取れるのだな、と皮算用していたが、これだと削らない玄米でご飯にしても茶碗10杯分くらいだろうか。1束に1膳分は実らなかったし、それにかなりの量が鳥の胃袋に行ってしまった。2021.11.15
一つ前の投稿でも触れたが、庭から室内に退避させたクヌギの若木を入れたペットボトルに、娘がいたずらで米を蒔いた。そしたら、さっそく芽が出てきた。2022.1.24
せっかくなので、ペットボトルからトレーに植え替え。2022.2.13
さて、ずっとそのままになっていた米。その重量を計ると… 2022.2.13
918gだった。ウム、感慨深いぞ。これを精米機に持って行っていよいよ白米にするぞ。2022.2.13
ということで近所のコイン精米機に持って行き… 2022.2.13
早速100円入れて米を投入して、…ってあれ?反応しない。ああっ、注意書きに「3kg以上入れないと動かないよ」と書いてあるじゃないか。大失態。慌てて返却ボタンを押すとパラパラと戻ってきたが、かなりの量が精米機に持って行かれてしまった(泣)。何とかしたかったけれど、何ともならなかった。(というか、私の次にこの精米機を利用した人に何かご迷惑をおかけしていたら大変申し訳ありません…m(_ _)m)2022.2.13
結局、取り戻した米は1粒1粒手で剥いた。ものすんごーく労力がかかった。さて、剥いたコメは単体ではかなり量が少なくなってしまっていたので、この米の苗をくれた先輩から秋にいただいていたひとめぼれの玄米・白米のブレンド米を混ぜてカサを増して炊いた。ご飯だけでいただいてみたところ、やはり。100%庭の米ではないが、実に旨し。いっちょ前に、苦労が報われた気分だ(笑)。しかし来年も3kgなんて収穫できる気がしない。ということは精米機は反応しない。でも手で剥くのはコリゴリだ。うーむ、ハンディ脱穀機を買ってみようかな。2022.2.15
その後しばらく、このブレンド米を食べるのがマイブームとなったのであった。
土鍋で炊いて… 2022.2.16
蓋を開ければ、ふんわりといい香り。2022.2.16
白米に飽きた時には(笑)カツ丼にしてみたり、 2022.2.16
卵納豆食べラー丼にしたり、何がしかアレンジして楽しみましたとさ。まあでも自分の田んぼの米100%なら、もっと白米だけで食べたかもな。2022.2.26
そして春、田んぼの拡張に取り掛かる。拡張に合わせて、去年は田んぼの縁に立つとボロボロと崩れてしまっていたので、今年は側面に木の板を打ち込んで壁を作る予定です。2022.3.13


稲を育てるのは楽しかったし、アメンボやカエルやガムシを飼うのも楽しかったし、田んぼの周りで娘と遊ぶのも最高だったし、収穫した米を食べるのも面白かった。

去年は本当に収穫できるのか半信半疑だったけれど、ちゃんとできると分かったので、今年は去年同様に稲作以外の周辺のことも楽しみつつ、収穫量を少し増やして家族みんなで食べてみたい。

ということで、今年、田んぼ関係で叶えたい夢が二つ。
①庭の米でおかゆを作り、話の種に、病気の父に食べてもらいたい。
②息子の離乳食のおかゆを庭の米で作り、人生初の米として食べさせたい。

どちらも叶いますように。

(2022.3.14)

田んぼ①

田んぼ②

田んぼ③

田んぼ④

田んぼ⑤

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