室内に退避中のクヌギの若木が新しく葉を付けたので、このクヌギのこれまでの様子と、その当時の心境などを振り返ってみたい。トトロについても触れる。


クヌギの木について
ブナ科コナラ属の落葉広葉樹で、青森県を除く本州、四国、九州、沖縄に自生する。樹高15~20mになる大高木で、200年程度生きる。雌雄同株、雌雄異花。世界に約1000種類、うち日本に22種類ある「ドングリの生る木」の一つ。
ちなみにドングリは「団栗」と書く。団という字が一瞬不可思議だが、この団(本来は團)という漢字には「丸い」という意味があるそうだ。確かに栗の実は正面から見れば丸いが真上から見れば半円形だ。それに対してクヌギの実はどこから見ても大体まん丸だ。ということで団(まる)い栗でドングリ。
…と言うのは宮國晋一著「ポケット版ドングリさんぽ手帖」によるが、ご多分に漏れず、ドングリの語源も所説ある。広く調べてみると面白い。
過去写真で時系列を追う


自分が過去に夢中になったものに対して娘が夢中になっているのを見るのは実に楽しく、また寂しい。寂しい理由は、子ども時代全盛期の娘が強く感じている興奮や情熱は、大人の私にはすっかり失われてしまっているのだ、と改めて気づくから。つまり娘よ、今が楽しむチャンスだぞい! …ところで娘よ、実は君の名前にはドングリを意味する漢字が入ってるぞい。








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ドングリと、トトロ
私が最もドングリ拾いに熱中したのは5歳前後の頃だった。その数年後にニチイ(今の津志田のデンコードーがある場所に昔あったスーパー)の広場の大型テレビで最新の「となりのトトロ」のビデオが放映されているのを見て、「うわっ懐かしい、ドングリ拾い、楽しかったなぁ」と回顧した覚えがある。ちなみにその時私は9歳(笑)。9歳児にとっては5歳の頃の出来事は遠い過去の懐かしい記憶なのだ。
ところで「となりのトトロ」で主人公たちが住む家の裏に大きなクスノキが出てくるのだが、この映画のイメージが強いのか、クスノキにドングリが生ると思っている人が結構いる。同じ勘違いをしたまま論評を書いてしまったプロの文章も幾つか読んだことがある。しかし、ドングリとはブナ科の樹木に実る果実の総称であり、クスノキはブナ科ではなくクスノキ科であって当然ドングリは生らない。生るのは黒い液果だ。ドングリは乾果の中の堅果で液果とはグループが違う。
一つ不思議なのが、なぜトトロの住む大木がドングリの生る木ではなく、劇中曲の「風の通り道」の歌詞(宮崎駿監督作詞、本編ではインスト曲)にあるニレの木でもなく、クスノキになったのか、ということだが、評論家のそれらしい論理展開がたくさんありつつ、当の宮崎監督本人は「『照葉樹林文化論』に出会ったことが大きい」と話している。で、私はまだその本を読んだことがないので、ここで「こうだからこうなのだ」とハッキリと言うことができない。本を読んだ上でいずれ触れたい。

クヌギとドングリからはどんどん離れていくが、トトロのことに若干触れたので、最後に愛知県長久手市の愛・地球博記念公園(モリコロパーク)内にあるサツキとメイの家の写真をペタリ。





サツキとメイの家に行った時はまだ結婚しておらず、もちろん子どももいなかった。そして今は妻と子どもたちがいる。そしてそして、嬉しいことにこのモリコロパークに今年、子どもも楽しめる新しいテーマパーク、「ジブリパーク」が開園することになっている(2022年11月1日に第一弾がスタート)。
いずれ自分は確実にジブリパークを訪れることになるが、その時家族で一緒に行って皆で楽しめたら、一人で味わうよりも尚一層良い気分になるかも知れない。かなり遠いし、ある程度子どもたちが大きくなってからだから、4〜5年後くらいかな。ということは、まずはわたくしが斥候役として先に偵察してこようかな。いや、4歳の娘なら少し分かるかも知れないし、既に結構トトロに詳しいし、早速二人で行ってみようか。…等々考えて、今から楽しみが尽きない。
全く、趣味は良い。それと、全くもって家族は良い。

(2022.2.16)